清姫の話。【因果応報】賢学について

賢学とショートヘア清姫安珍
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トントン僕だよ澄姫です。

いつも「澄姫です」とそっけない挨拶から始めているので奇をてらってみました。
これだと誰かに呼び掛けている感じですね。不慣れなやつほど奇をてらう、とはよくいったものです。

いい加減記事を書くのには慣れねばならないのですが、良いキャッチフレーズのようなものが浮かばぬままずるずると。

清姫の話でいっか。

真性の屑な賢学の話

では清姫の話……ではなく今日はクズの話をします。もとい、賢学というヤツの話をします。

話を始めて早々、クズ呼ばわりされた賢学さんですが、クズです。賢学ファンの人が居たら怒られそうですね。ですが、中々にエゴイスト。自分の都合で他人を傷つけたりしまくっている、僧侶としてあるまじきやつなのです。

ばぐ
ばぐ

いやまだ分からんぞ……

先ず、賢学について不承不承お話ししましょう。

賢学の登場

コイツは御伽草紙『日高川草紙』とその異本に登場する、至極簡潔に言えば安珍の役目を持った人です。安珍の数倍クズですが。前に日高川草紙の話をした時も言いましたね。

CHECK【御伽草紙】『日高川草紙』について

コイツ、もとい賢学は三井寺という寺の僧です。当人曰く清く正しい澄ました行いをして生きてきたとかなんとか。年や出身は分かりません。ほぼほぼ安珍と同じくらいの年齢で、多分イケメンだったのでしょう。

さて、賢学は基本的に安珍と同じなので、鐘にかくれんぼをしたり嘘を吐いて逃走したり清姫の役目を持った存在(日高川草紙では花ひめ、という名前だったり云々)に殺されたり、というのは変わりません。

しかしながら安珍には信念がありました。熊野参詣をこなし、それでいて熊野参詣すら道半ば。一人の修験者として、また一回の僧侶として当然仏の道に女子は不要。清姫が安珍を好きになり言い寄った勇気以上の決心がありました。

真性の屑な賢学の所業

ですが賢学、同様に信念はあったかもしれませんが「せうですか、貴方にも信念があったならば致し方なし」とは言えない程にやらかしてくれます。

事の発端はコイツが見た夢。

要約すると「君はね、因果で奥さん決まってるよ。君以外の他の人は別にそんな因果とないし好きにしたらいいんじゃないかな」と言われ、賢学さん本当かなぁとその奥さんがいると言われた遠江の国へ行きましたところ、本当にそのお姫様が居ました。

そして賢学さん、刺して逃げます。はい。刺して逃げます。
なんとかお姫様は一命を取り留めるものの、既に賢学は殺人未遂の逃亡犯です。

ばぐ
ばぐ

あかん……

時は流れてお姫様もどっかの男に刺された過去あれど健やかに成長しました。

そしてとある場所でどっかの男もとい賢学さんと再会しますが……賢学さんはお姫様が昔自分が刺した相手だと気が付きません。相手が成長したとはいえ、加害者が被害者の顔を忘れるとは……裁判官の心証は相当に悪いですね。

あまつさえ賢学、「かわいい子いるな…せや、後着けて仲良くなったろ」恋の追跡者かストーキング持ちですね。ただのストーカーですが。愛などない。

しかしその後手紙のやり取りなどを経て、なんとお姫様と賢学は夫婦になります。前世の因果って凄いなぁ。

ですがここで賢学、夫婦になった後で漸くこのお姫様が昔自分が刺した相手だと気が付きます。

後の祭り甚だしい。そして「熊野参詣に行かねばならぬ、なので別れよ」と嘘を吐いてお姫様を捨てました。

澄姫
澄姫

どこまでクズなんだこいつ。

後の話はおおよそ清姫伝説と同じ。最後、賢学は蛇になったお姫様に焼き殺されるのではなく日高川に引きずり込まれて共に死ぬ、というのが最大の違いといったところ。

ではここで賢学のしたことを纏めてみると、殺人未遂の嘘吐き逃走ストーカー、となります。救いようのないクズですね。

ばぐ
ばぐ

賢学アンチになりました

しかも賢学は全て自分本位。一方のお姫様は当人の与り知らぬ前世の因果で殺されかけた挙句ストーカーと夫婦になってしかも一方的に嘘の理由で捨てられる……そりゃあ蛇にもなるってもんです。

何故安珍は嘘を吐いた以外は信念の塊だったというのに賢学さんはろくでなしの一人見本市になってしまったのか……。

『日高川草紙』は『道成寺縁起』に対して民間伝承寄りな面があります。ある研究者さんは日高川草紙を私的な流れ、道成寺縁起を公的な流れであるとしました(僕はやや異を唱えていますが)。

CHECK【転身絵巻】『道成寺縁起』について

実のところ、『日高川草紙』を始めとした清姫伝説の草紙系は資料を結構最近に入手したのもあって読み込めていないのが現状……。

あらすじや人物に付いては話せますが、由来や性質などはまだ自分の考えを持てておらず、過去の研究資料を読んだ程度だったりします。まだまだ清姫について知る事が出来るのは僥倖ですね。

今回はここ迄。御読み頂きありがとう御座いました。
ではまた次回も……清姫の話をするとしよう。