澄姫です。
ブログを始めるに際して、文章担当の僕が主に記事の執筆を行うという風になりました。
というよりも僕の知識があまりにも一分野一点特化の為存外に疎い事が多く、文章を綴ることくらいでしか相方に還元できないというのもありますが。
実は僕が清姫の話をする場所、というのはここが始めてでは無かったりします。
以前三日坊主になったTumblrがありまして、今見直すと乱雑というかなんというか。文章にもきっちり変化と言うものがあるんだなぁと思った次第。向上かどうかはともかく
勿論、Twitterで垂れ流している清姫の話を分かり易く纏める場所が欲しかったというのもあります。謂わば自分の考えや知識を纏める倉庫代わりですね。いつか綺麗に纏め直して一冊の本にでもしたい所存。それまで頑張っていきましょう。一冊で済むとは思って居ませんけども。
清姫の一族
さてはて、普段以上に前置きが長くなりました。
何故Twitter云々の話をしたのかと言えば、清姫の話をする場が用意できるという事で「なにか話してほしい清姫の話はありますか」と呟いたところ、「清姫の家族について」という題をいただきました。
安珍と清姫は夫婦みたいなものですが(夫婦みたいなものですが)、親御さんであったり兄弟の話はあまり聞かないかもしれませんね。では早速、清姫の話。今回は清姫についてのみです。
庄司について。
「庄司」という単語が度々清姫一族には付きますが、簡単に言うと土地の管理人みたいなもの。公的な地主さんと考えれば近いですかね。つまり正確な苗字ではなく、役職で呼ばれているんですね。「消防士の太郎さん」と言った感じ。
一般人の殆どが苗字を得たのは明治時代……ではなく、昔からみんな苗字は有ります。ただ公的に名乗れなかった、ということです。苗字というよりはニックネームに近い感じですね。
その土地をそのまま苗字とする事も多かったようで、清姫一族の名字は「真砂」だそうです。一族の二代目、清春さんが名乗り始めたのだとか。
清姫の家族の話。
では次に、清姫さんの家族について。
清姫の家族で一番最初に名前が挙がるのはこの人でしょう。
清次さんです。
FGOマテリアルには父親として記述されていますが、この人一番名前が出てくる割には立ち位置が謎も謎。
名前が初めて出た『道成寺縁起』では清姫の夫(生死不明)ですし、真砂伝承では清姫の腹違いのお兄さんです。「清姫は嫁でしかも娘で且つ妹である」と何を言っているのかよく分からない理論が成立してしまいます。
弟も欲しいところ
CHECK【転身絵巻】『道成寺縁起』について
CHECK【悲恋愛譚】『真砂伝承』について
もう一人、清重さんという人。
この方は真砂伝承での清姫の父親です。
清姫の菩提寺である一願寺というお寺に名前が残っているそうで、また一族の三代目であるとか。少し前に話した清姫の出生に関するお話「前日譚」では清姫の母親となる白蛇を娶っていますね。
なお、清姫の母親は基本登場しません。前日譚くらいですね。小説作品では妖逝とされている事が多いでしょうか。
その他、侍女が居たり、芸能分野ではお母さんの出番があったりしますし、さらに清姫の一族に関しては秀吉の軍に滅ぼされただとか云々。
ただ清姫の子孫という人が今も真砂にはいらっしゃいます。この真砂、庄司という苗字だらけだったり、小説作品によっても微妙に表記のゆれがあったりとはっきりはしません。千年も前の僻地に住んでいた一族ですからね、詳細なんて残るはずもなく
また、これも前に取り上げた「日高踊」では清姫が名前こそ登場して居ませんが「庄司の娘」とされました。
CHECK【伝う乞い】『日高踊』について
芸能作品・小説作品で清姫の家族構成を纏めたら膨大な量になりそうなのでそちらはまた別途。
芸能と小説は清姫伝説の二次創作ですので、清姫の家族が分かるというよりもむしろ清姫の立ち位置を理解する程度にしか扱えなかったりしますが、まあ余談余談。
ちなみに上で「今回は清姫のみ」としましたが、実は安珍の家族に付いては殆ど記述がありません。それこそ小説作品の幾つかで見かける程度です。
そもそも話す内容が無いんですね……謎のイケメン僧侶とか余計にモテそう。
今回はここ迄。御読み頂きありがとう御座いました。
ではまた次回も……清姫の話をするとしよう。