清姫の話。【道成寺物集大成】『京鹿子娘道成寺』について

京鹿子娘道成寺する清姫 歌舞伎
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澄姫です。

清姫伝説の作品紹介六回目。
今回は前回にお話しした『道成寺物』の集大成とも言えるこの作品。
歌舞伎『京鹿子娘道成寺』について。

歌舞伎の『道成寺物』は振り付けや配役、舞台の差異などで急速に数を増やしました。
その結果が三桁にも上る演目の数。
そんな数多ある『道成寺物』の中で集大成とされているのが『京鹿子娘道成寺』です。

ばぐ
ばぐ

キョウガノコムスメドウジョウジ

ばぐ
ばぐ

小娘め

京鹿子娘道成寺

京で鹿子で娘な道成寺の概要

助詞に対した意味はありません。気分です。
では概要だー。

成立は宝暦3年、1753年です。江戸の中村座で初演をされ、白拍子花子を演じたのは初代中村富十郎

今からおよそ260年前ですね。江戸時代真っただ中。あまりにも平和過ぎて日本では大きな出来事が殆どありませんが、イギリスの大英博物館が出来たのも同じ年だそうです。

Visiting
The British Museum is free to all visitors and open every day from 10.00 – 17.30. The Museum is open late until 20.30 on Fridays.

作詞は藤本斗文、作曲が杵屋弥三郎。多分京鹿子娘道成寺を調べなかったら一生知らなかったお名前であること間違いなし。例によってこの人たちがどんな人物かはまだよく調べていないので、調べたらまた記事にしようかと思います。

ちょっと余談ですが、何故「作詞作曲」と付くのか?
それはこの娘道成寺が「長唄」だからです。複数人の唄と三味線(演目によっては小鼓や笛)で成り立っています。

浄瑠璃との違いは長唄が「唄」浄瑠璃は「語り」であると言う事らしいのです。

京の鹿子な娘と道成寺、の中身

では話を戻しまして。

あらすじは前回の『道成寺物について』でお話した白拍子花子もとい清姫の怨霊による後日談ですが、『京鹿子娘道成寺』初演時には白拍子花子の名前が横笛という名前で演じられ、『滝口横笛伝説』という他の恋愛譚と重なっていました。この物語は『平家物語』の一説話です。

全十四段で構成されているのですが、今は十一段目までしか演じられない事が多いです。十一段目の終わりで白拍子花子が下ろされた鐘に昇って見得を切るので、幕引きとして丁度良かったのでしょうね。

最後の正体を現した白拍子花子の迫力も勿論凄いのですが舞踊、即ち踊りも目を見張るもの。愛らしい踊りや鞠突き、途中では引抜という早着替えも行われます。ただでさえも重苦しい着物を重ね着して舞うのですから、演じる方が相当に大変だと分かるでしょう。

更に白拍子花子一人で舞う場面が多く、役者の純粋な技量に大きく左右されます。その為、女形の所作事代表作であると同時に演じるのが難しいとも言われています。

京鹿子娘二人道成寺の清姫が二人でおしゃべり

白拍子の数を増やした『京鹿子娘二人道成寺』という演目もあります。マンネリ化したからって数を増やせばいいってものではないと思うのですが、舞踊の幅や迫力は増しており、傑作はアレンジしても傑作なのであった。

ばぐ
ばぐ

きよひーがふたり……

元々『二人道成寺』って演目自体は有ったようですけれどね。

澄姫
澄姫

更に数を増やした『京鹿子娘五人道成寺』という演目もある。だから数を増やせばいいってものじゃ以下略

僕はDVDで(玉三郎様の)『京鹿子娘道成寺』は見たことあるのですが、いつか生でみたいですね……秘かな夢。

京鹿子娘道成寺 | 歌舞伎演目案内 – Kabuki Play Guide –
『京鹿子娘道成寺』の演目紹介ページです。恋する娘心の万華鏡。恋はいつだって嬉しくて、そして切ない。女が大蛇と化して愛する男を焼き殺した道成寺伝説を基にしているが、物語そのものを踊るのではない。テーマは娘の恋心。恋する娘の様々な姿を、色とりどりの衣裳や小道具で彩り豊かに綴っていく。歌舞伎舞踊を代表する絢爛豪華な作品。

今回はここ迄。御読み頂きありがとう御座いました。
ではまた次回も……清姫の話をするとしよう。