清姫の話。【清姫之地元】真砂について

バケツプリンを食べる清姫 清姫の話
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澄姫です。

この記事を書いている時は清姫の話を書き溜めている頃なのですが、いかんせん「帯に短し襷に長し」と言った塩梅です。

あれもこれもと書いていくと長くなってしまうし、分かり易く簡潔に、となると短くなりすぎるか箇条書きになってしまう具合で如何にもてこずっております。普段書く小説とは勝手が違いますね。

閑話休題。清姫の話をしましょうか。

清姫伝説の始点、真砂

前回は清姫伝説終焉の地とも言える道成寺についてお話をしました。半分くらい広報活動でしたが。是非皆さんも訪れてみてくださいね。駅近ですし。

清スク

舞台の読み

さてさて、今回は清姫伝説の出発点にして清姫の地元
真砂という場所についてのお話です。

僕は「真砂」という地名を清姫伝説を通して初めて知ったので読み方は清姫伝説の舞台たる「真砂」の読み方でずっと読んで居ましたが、読み方がやや難解なのでそこから。

というのも、真砂は平仮名で書くと「まなご」となります。他の人から言われてハッとしたのは、「まさご」とも読めるということですね。関東近辺の方だと印象として強いかもしれない千葉県の真砂は「まさご」という読みです。

日本の地名は思いもよらぬ読み方をさせることが往々にしてありますが、一先ず清姫の地元はまなごです。平仮名にするとなんとなく丸っこい感じがしますね。

市区町村としての話を続けると、和歌山県田辺市中辺路町の大字です。大字(おおあざ)というのは凄く簡単に言うと昔から使われている地名をそのまま使っているということですね。
ですので、和歌山県田辺市中辺路町真砂、となるわけです。漢字の羅列がすごい。目が浮きますね……。

前までは西牟婁郡でしたが、合併の関係で中辺路町が田辺市となり、真砂も同様に田辺市となりました。早口言葉の気分だ。

真砂の集落
真砂の集落。

真砂の姫、清姫

では清姫の話と交えながら。

ソフトクリームを舐める清姫

真砂、という地名が文献に登場したのは『道成寺縁起』が初出と思われます。「牟婁群真砂」として登場しました。それ以前は「牟婁群」とだけ書かれており曖昧でしたが結構絞られた感じですね。
清姫は真砂の庄司の女、若しくは娘として出てきますね。

話がちょっと逸れますがたびたび「牟婁群」という地名を話に出していました。牟婁は「むろ」と呼びます。神話学のような話をすると鉄鋼民族に関係のある地名だそうです。神話に絡めて話をするときりがない……。

さて話を戻すとして。
この真砂、何が有るかと言えば……なにもないです。

熊野古道の中辺路というルートに当たり、安珍もこの中辺路を通って熊野参詣に行ったと分かります。真砂から少し行けば滝尻王子という社に着きますが、真砂にはなにもなく、近くを流れる富田川に沿って生まれたのどかな山間の集落と言った感じでしょう。

しかし世間一般的にはなにもなくとも清姫伝説的にはいっぱいある。
清姫の地元、と銘打っていますが偽り無し、清姫伝説に纏わる史跡がたくさん。それぞれに史跡に関してはまた別途お話をするとして、ここでは列挙します。ご了承をば。

ばぐ
ばぐ

いっぱいある!

周辺名所

清姫のお墓

此処で清姫が供養されています。清姫堂というお堂もあります。さらに近くを流れる西谷川に架かる橋を清姫橋。碑石多数。

清姫の墓所の石碑

真砂にある清姫のお墓。
墓石やお堂などがあるほか、近くには清姫橋がある。
富田川が俯瞰でき、閑静としてとてものどか。
西谷川の沿いに進むと一願寺に到着する。

一願寺

清姫のお墓から三十分ほど歩いたところにある清姫の菩提寺。清姫堂の管理もここ。安珍と清姫の悲しい民間伝承が残る。

真砂清姫会館

所謂町民会館の名称のようで、清姫伝説や清姫と直接の関係があるようではなさそう。

清姫生誕屋敷跡

Googleマップでは名称をちゃんと打ち込まないと出てこない。それ以外では検索しても殆どヒットしない、なかなかにレアな場所。結構最近桜の木が植えられていた。

滝尻王子

真砂の近くにある社。九十九王子の一つで、五大王子とも。真砂に伝わる説によれば清姫はこの社の神子であったとかなんとか。

清姫覗橋

真砂からはちょっと外れるけど清姫が安珍を待って覗いていたとされる橋。滝尻王子の更に向こうなので、歩いていくと清姫のお墓から一時間くらいかかる。

このほかにも潮見峠という場所に捻木の杉という名所がありますが、結構遠いので割愛。

清姫の聖地だらけですね。丸一日過ごせます。

真砂に行くためには紀伊田辺駅から出ているバスに乗って40分ほど。「清姫」というバス停で下車すればお墓の直ぐ近くに降りられます。まんまですね。
バスは一時間に1~2本しかないのでご注意を。

ばぐ
ばぐ

出来たら車移動おすすめ!!

真砂はとてものどかな場所でした。なにもない場所、と言いましたがなにもないからこそ安らげる場所です。
都会の喧騒から離れて清姫に会いに、是非真砂へ如何でしょうか。

前回といい今回といい、観光大使か何かの気分。

今回はここ迄。御読み頂きありがとう御座いました。
ではまた次回も……清姫の話をするとしよう。

ばぐ
ばぐ

編集作業中、地図やリンク貼るためにたくさん検索するのですが、ほとんどの結果に出てくる謎のツイッターモーメントが気になりました。