澄姫です。
幼い頃のお墓参りは楽しかった記憶があります。
水を汲んだり杓子で水を墓石に掛けたり、周りの雑草を抜いたり、と普段の生活とは離れた場所にあったからだと思いますが、今思うと御先祖様の前ではしゃぎ過ぎたったような気も……そもそも誰のお墓だったのかすら知らずにお参りして居ましたね、多分親族類縁の誰かなのでしょうが。
そして最近にもなると、仏壇に手を合わせる事はあってもお墓参りはしていないです。段々お墓を持たなくなっていく人も増えていますし、共同墓地という空間も廃れていくのかもしれません。
一方で時代が移ろい行こうとも失われないお墓というのもありますそれらが個人、若しくは一族の範疇ではなく、一つの史跡となっている場合ですね。有名な偉人はお墓などは勿論、住んでいた屋敷が保存されているケースも多いです。
清姫の供養されているお墓の話
さて、清姫さんもお墓が残っていたりします。
それも2つ……と言って良いのかどうか微妙ですが、清姫さんが弔われている史跡、と解釈した場合2つなので今回は二つご紹介しましょう。
蛇塚
蛇塚は道成寺の裏手にあり、案内板があるのでその通りに行けば分かります。蛇塚、と刻まれた石が鎮座しており、今でも地元の人が参拝しているのかお供え物が多数見られます。
この蛇塚、江戸時代の文献である『紀伊續風土記』や『紀伊國名所図会』にも記述があり、清姫塚、と呼ばれていたことが分かります。
この蛇塚、道成寺の近辺でも清姫を供養していたことが垣間見える結構貴重な史跡だったりするので、道成寺へ参拝の際には是非行ってみてくださいね。裏手なので数分で着きますよ
清姫の墓所
このブログでは言わずと知れ始めていて欲しい清姫の地元真砂。
そこには清姫に纏わる色々な史跡があるのですが、一番有名なのは清姫の墓所でしょう。清姫のお墓とされるのは主にここですね。中辺路を流れる富田川の脇、西谷川との合流地点にあります。
清姫堂の他に碑石があり、西谷川にかかる目の前の橋は清姫橋。まさに清姫尽くしですね。釣鐘のミニチュアも置いてありますよ。
清姫のお墓の奥の方へ行くと富田川を見下ろす形で眺められるスポットがあります。ここが僕個人としてはお気に入りで、おススメです。
付近に清姫が水垢離をし、また身を投げたとされる清姫淵があります。僕が具体的な位置を把握できていないのですが、清姫が居たのはこんな空間だったんだな、と思ってい頂ければ。
清姫淵の近くには清姫の袈裟掛松もあったとされますが、虫食いの被害で現存しないそうです。残念。
付近には清姫生誕屋敷跡や清姫の菩提寺である一願寺もありますので、そちらへも是非。
アクセスはJR紀伊田辺駅から龍神・明光バス乗車40分ほど、バス停清姫下車です。
分かり易いですね。たしか駅からは870円だったと思います。往復2000円あれば安心。近くにめぼしい食事処が無いので、ご飯を食べていくか持っていくかしてくださいね。そしてゴミはちゃんと持って帰ってくださいね。聖地巡礼の基本というか旅の基本です。
清姫の命日とされているのは旧暦の8月23日です。新暦で言えば10月の上旬に当たりますね。
千年前、恋に生きた少女に思いを馳せながら訪れてみてはいかがでしょうか。
今回はここ迄。御読み頂きありがとう御座いました。
ではまた次回も……清姫の話をするとしよう。