澄姫です。
清姫の話もそれなりの数になってきましたが、だんだんと何を話して何を話していないのかがコンガラガッチャウでチュー状態になっています。全部清姫の話なのだけれど、なのだけれど。
基本被らないようにしていますし、被ったとしても内容の深度が違ったりするとは思います。例え一つの物事で有ろうと一つの記事で網羅するのは無理ですからね。
清姫伝説の舞台其の一、真砂から田辺まで
さて、今回はちょっと変わった切り口での清姫の話。
安珍さんを追っかけて行った清姫ちゃん。地理にすると真砂から道成寺までとなります。
その道中、様々な史跡が残っているというのは以前お話したようなしていないような。こんがらがっちゃっていますが、残っています。その史跡を辿るとどのようなルートを歩んだのかが垣間見えてきますね。
真砂
さて、先ず清姫の地元である真砂地区。
清姫伝説に直接関わりのある史跡は案外少ないもので、清姫の墓や菩提寺の一願寺を除くと、清姫が生まれたとされる屋敷の跡、「清姫生家屋敷跡」くらいでしょうか。今年の1月に再び尋ねたら桜の木が植えて有りました。いつか、清姫の生まれた場所に桜が咲くのでしょうか。
また、逃げる安珍の背中を見たという潮見峠の捻木の杉がありますね。
清姫のお墓からは歩いて数時間かかるので、車で行った方が良いのですが、清姫のお墓からは山を迂回するような形を取らねばならないので結構時間がかかります。山を越える道、あるにはあるのですがあまりお勧めしません。そもそも四輪車が入れないような道なので……。
難易度高すぎ聖地巡礼
田辺
お次は田辺にある龍泉寺というお寺。ここには「清姫の井戸」と呼ばれる井戸があります。安珍を追う清姫が此処で喉の渇きをいやしたのだとか。
前は手動ポンプの井戸となっていましたが、これも1月に行ったら使えなくなっていました。丁度龍泉寺が改修工事の最中だったこともあるのかな、と思うのでまた使えるようになるやもしれません。
清姫伝説の舞台其の二、田辺から道成寺まで
田辺から先にはルートに沿うようにして点在しているので、ここから先は一気に。
清姫袖摺岩(そですりいわ)
安珍を追う清姫が袖を摺ったとされる岩。芳養という駅から30分以上歩く。海に面しているので、潮の浸食で最も早く無くなってしまいそうな清姫の史跡。
清姫腰掛石
国道42号線をわき道に逸れた所にある真ん丸真っ白な石。安珍の法力で目がくらんだ清姫が腰かけたとされる石。座っただけなのに凹みがあるのはどういう事なんだろう。
清姫草履塚
同じく国道42号線沿いのわき道。腰掛石とは徒歩一時間くらいの間がある。この辺りで清姫が草履を脱いだとされるそうで。
草履を脱いだだけで碑石が立てられる女、清姫。
そして日高川を超えると道成寺、そして蛇塚。
今挙げた以外にも、失われてしまった史跡が複数あるようです。
江戸時代にかけて生まれた『道成寺縁起』の類本に描かれているので、気になる人はチェックしてみると良いのですけれどどうやってチェックすればいいんでしょうね。所蔵している博物館とかに行ってみてください。和歌山県立博物館とかがそうです。
CHECK【転身絵巻】『道成寺縁起』について
一説話が元となった伝説とは言え、如何せん物語の舞台が幅広い為各地に史跡が点在する形をなっています。全部回るのは結構骨ですが、清姫がそこを駆け抜けていったのだと思うとその距離もまた魅力の一つとなりますね。
今回はここ迄。御読み頂きありがとう御座いました。
ではまた次回も……清姫の話をするとしよう。